日本母親大会、墓参り

10月16日、群馬県高崎市で開かれた、第67回日本母親大会全体会に参加してきた。私の目的は全体会の「今日の運動」のところで、会場に集まった2,500人とZOOMで各地に集まった9,000人に対し、守大助さんの無実を参加したお母さん方に訴えることであった。本来は母親の守祐子さんが訴えるところであったが、体調管理のため参加できず、私が代わって訴えた。大会参加者に訴えることは、第64回(2018年)の高知大会以来ずっと続けられているので、絶やすわけにはいかない。群馬・栃木・東京からの支援者の応援も得て、壇上で守祐子さんの訴えを代読した。訴えは、以下のとおり。
  「無実の罪で21年間も拘束されている守大助の母、守裕子です。えん罪事件がこれほど長い間苦しまなければならないのか。警察の杜撰な捜査を裁判所さえも信じ込んだのです。息子は二度と戻らない青春と将来を奪われ、私たちは平穏な暮らしを奪われ続けています。息子は51歳、後期高齢者の私たちはどんな事があっても息子が帰るまで生き続けます。私が生んで私が育てた子供です。日本中のお母さん、無実の息子を助けて下さい。どうかお願いします。」
 訴えを終わると会場から大きな拍手が沸き起こった。後で聞くと、仙台・徳島をはじめ多くの地域で聞いていた人たちからも拍手が起こったそうだ。大助さんを一日でも早く、ご両親のもとに取り戻そうと改めて決意を固めた瞬間であった。

 翌17日は、千葉刑務所に行って大助さんを励ますことにしていた。ところが仕事上のささいな口論を口実にされて懲罰を受け、面会できなかった。日本の司法は、なんでも懲罰をすれば人を矯正できると誤信しているようだ。まったく時代錯誤の行為としか思われない。
 そこで、兄(松戸市在住)に電話して両親の墓参り(柏にある)に行くことにした。弟も(これまた松戸市在住)来て3人で行くことになった。コロナの影響で3年ぶりである。花を活けて祈ってきた。

 話変わって、15日(土)の夕方、ホテルの近くを散歩した。すぐ裏にアーケード街があったが、見事にさびれていた。中央通りという名前だから、昔は高崎市でも一番の繁華街だったのだろう。40%はシャターが閉まっていた。歩いていくと本屋があった。私よりも年のいった女性が店番をしていた。入ってみると本が並んでいた。驚くことに一番多く本棚を占めているのが、岩波書店の本であった。普通だと同じ本は並んでいないのだが、同名の本が何冊もあった。そこで敬意を表して買ったのが、「草の根のファシズム 日本民衆の戦争体験」(吉見義明 2022.8)であった。本棚を見てみると、30年前、40年前の本もたくさん並んでいる。いい本があったので安くならないかと聞くと、定価通りの値段だと答えが返ってきた。欲しかったがあきらめた。これからも細々でもよいいから営業を続けてほしいと思った。
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「埋み火」富士茂子遺歌集(1984.4 柏原千恵子編)
ふるさとの空
〇三十才昨日の如しかけがのなき人生もすでに五十か
〇思いきり大地へぶてり誰恨むようなき弱さ嘆くあまりに
〇おっぱいをくわえる子豚の可愛さを友に語りき午の休みに
〇やるせなく耐え得ぬものを溜息に交えて今日も唄う隣房
〇打ち上ぐる花火の音に軽く眼を閉じて見ているふるさとの夜
〇爆音に縋(すが)れどすでに限られし視界を逃げてしまう飛行機