B型肝炎訴訟基本合意10周年、「小林一茶」(金子兜太 岩波現代文庫)、大麻山

 B型肝炎訴訟が国と基本合意ができて、今日が10周年になる。B型肝炎では、国が予防接種時に注射器を使いまわすことを黙認してきたことによって、多くの国民が被害を受けた。B型肝炎で亡くなったり、重度の肝障害をこうむったりして、国の推定でも被害者は40万人を下らないとされている。その多くがいまだに救済されていない。今晩午後6時からイベントが企画されている。

 原告団弁護団では各地のマスコミに訴えて、このイベントの紹介をしている。徳島新聞では昨日、「被害体験から未来を変える」という記事が掲載された。これは大阪在住で那賀町出身の小池真紀子さんの体験を記事にしたものだ。

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 彼女は、B型肝炎ウイルスに予防接種で感染したために、自らも闘病を強いられ、しかもその上2人の子どもへも2次感染させてしまうという、苦労をなめさせられた。それら被害者の経験を全国の原告・弁護士が「患者講義」という形で学生たちに伝え、2度とこのような間違いを起こさないよう訴えてきている。私も何度か患者講義をしてきたが、被害者自らの体験を伝えることは、大変大事なことだと感じさせられた。

 金子兜太の「小林一茶」を読んだ。中・高の時に、一寸教科書に出てくるので、小林一茶の名前を知っている人は大変多いと思う。一茶には2万句もの俳句があるという。本書では年次順に約90句が紹介されている。以前、「おらが春」という句集を読んだが、深く理解してきたわけではない。しかし金子兜太の解説により、一茶の人生、句の意味と背景が理解され、一茶の句を楽しんだ。

 今日午前中は、連れ合いと大麻山に登って来た。登ったと言っても近頃は体力に合わせて、疲れてきたところで引き返すことにしている。帰りには御所の郷の温泉に入り、昼食をとって我が家に戻る。

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良寛歌集(東洋文庫556 平凡社)

1046 事しあれば事しありとて君は来ず事しなき時はおとづれもなし

1047 たがやさん色もはだへも妙なれどたがやさんよりたがやさむには

1048 ことしより君がよはひをよみてみむ松の千年をあり数にして

1049 何をもて君がよはひをねぎてまし松も千とせの限りありせば

1050 いく千代も栄ゆる松にならへばか年はふれども君は老いせぬ