「嘘八百」(天野祐吉 ちくま文庫)を読んだ。1990年代によく読まれた、著者(天野祐吉)の嘘八百シリーズの中から、傑作を選んで一本にしたものだ。明治から昭和20年代ぐらいの広告の中から、荒唐無稽・傑作を載せている。よく庶民がこんな広告につられて購入したものかと感心してしまう。最も、今の広告も基本は同じで、いかに購買者の興味を引き付けるかに苦労している。
日中戦争・太平洋戦争に勝つために、企業も国民も大変な苦労をさせられたものだと思う。人の弱みに付け込んでだます宣伝も多かった。この薬、本当にきくのかな?脅して買わせる広告もある。竹久夢二が描いた絵・詞を販売の目玉にした会社もあった。(株)ヘチマコロンである。1915年(大正4年)創業で、今でも営業している。ヘチマは健康にも良いもので、昔、風呂場で体を洗うのに使ったことがある。
字が小さくて、竹久夢二の歌の歌詞が読めない。春夏秋冬に分けて歌詞が書かれている。「春」は、うつら春の日 夢心地 ヘチマコロンの にほやかさ 風はほのぼの 小麦色 とてもイットが なやましい コロン コロン ヘチマコロン とでも書かれているのだろう。会社のホームページを見ると、楽しく懐かしい広告のイラストがたくさん見れる。
一番ひどく反社会的な広告は、電力各社が行った原発の安全神話を振りまいた広告だろう。福島原発では、未だに危険が除去されていない。全国に散在する核のゴミは、永遠に除去されないのだろう。「嘘八百」(天野祐吉 ちくま文庫)で紹介されている広告などは可愛いものだ。
少しづつ春らしくなってきた。白木蓮も咲きだした。
パソコンのウイルスソフトの使用期限が切れた。更新がうまくいかないので肝炎の会の近藤事務局長に、応援を頼んだ。何とかインストールできたのだが、それでもソフトによる保護ができていないようなので、再度見てもらわねばならない。
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916 世の中のほだしを何と人問はばたづねきはめぬ心とこたへよ
917 世の中に何が苦しと人とはば御法(みのり)を知らぬ人と答へよ
918 水の上に数かくよりもはかなきはみ法(のり)をはかるひとにぞありける
919 妙なるや御法の言(こと)に及ばねばもて来て説かむ山のくちなし
920 極楽にわが父母おはすらむ今日膝元へ行くと思へば