B型肝炎訴訟、守大助さんを支援する高知の会総会、春日部張子

 13日(金)は大阪地裁でB型肝炎訴訟の期日であったので参加した。今回の意見陳述は2組で、発症から20年を越えてきちんとした救済が受けられない遺族であった。一組は、結婚してその後長男に続き生まれた双子の男の子が脳性麻痺で、手術をできないほどの重症の夫を看ながら頑張ってきた方であった。意見陳述の時には彼女の子どもたちも付き添って、車椅子に座って母親の意見陳述を聞いていた。彼女は最後に、「国のスタンスとして、国民の生命健康を守ることが最優先にあるならば、自分たちのメンツや責任なんか考えるよりも、まず第一に、肝炎ウイルス検査の啓発活動をしてほしいです。国には、国民の生命健康を守ることが最優先というスタンスで行動してほしいと思います。加えて、私は遺族です。遺族としてはやはり、叶わないけれども、夫を生き返らせてほしい。平和な家族の生活を返してほしい、と考えてしまいます。こんな家族がたくさんいることを心に留めて、これから国は行動してほしいと思います。」と話した。

 裁判所から帰る時に立ち寄ったのが阪急古書のまち。杉本梁江堂で購入したのが「酒の肴・抱樽酒話」(青木正児・岩波文庫)と春日部張子のイノシシであった。古書店と行ってもいろんなものが置かれている。

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 上の写真の中央のイノシシ(高さ15cm)が今回購入した春日部張子で五十嵐健二作。他の物は、我が家にあった春日部張子。五十嵐健二作も多い。

 昨日(14日)は高知で第3回守大助さんを支援する高知の会総会があったので、川上事務局長らと5人で参加した。総会では最高裁宛の署名が3500筆、会員も180名を超えたと報告があった。昨年、高知で行われた日本母親大会が高知の会の発展に大きく寄与していることが理解された。私は徳島の会を代表してあいさつを行った。

 記念講演は布川事件の桜井昌司さんで、自らのえん罪被害者としての経験から、3月に「えん罪被害者の会」を立ち上げたこと、えん罪をなくすには証拠開示法を作って全証拠を警察・検察が出すこと、再審法の改定をすることなどの必要性を語った。また、弁護士・支援者に支援を訴えることも大事だと語った。とにかく、長い刑務所生活を自分の成長につなげてきて、聞いていて楽しく力のわく話だった。

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 B型肝炎訴訟でもえん罪でも同じだが、国が犯した謝りを認めず正そうとしないしないことが、国民に多大な犠牲を強いている。

 我が家にに着いたのは前日に続き午後9時。二日連続で7時間も車に乗ったので疲れ切ってしまった。

台北陵クリニックえん罪事件の守大助さんをご支援ください!
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良寛歌集(東洋文庫556 平凡社

320 草枕ねざめさびしき山里に雲居おなじき月をかも見る

321 越の空も同じ光の月かげをあはれと見るや武蔵野の原

322 ふる里をはるばる出でて武蔵野の隈なき月をひとり見るかな

323 ふる里のこと思ひ出でてや君はしも有明の浦に月や見るらむ

324 つれづれに月をも知らで更科やうば捨て山もよそにながめて