孺子の牛(じゅしのうし)2

 

 永らく孺子の牛(じゅしのうし)が更新できなかった。ようやく新規登録できた。

 昨日は、久しぶりに連れ合いと歩いてきた。御所の郷から四国8番札所熊谷寺まで、往復1時間ほどかかった。

 昨日、Facebookを更新したので、その記事をコピーして掲載する。

 魯迅全集第8巻(且介亭雑文・且介亭雑文二集・且介亭雑文末編)をようやく読み終えた。
 この巻で一番印象に残るのは、「深夜に記す」(且介亭雑文末編)である。もう、50年ほど前に岩波書店魯迅選集を読んだのだが、「深夜に記す」には、ドイツの女性版画家ケーテ・コルヴィッツ(1867~1945)について書かれていた。「1931年(中略)雑誌、『北斗』第一期に一枚の木版画があった。一人の母親が、悲しく眼を閉じてその子供をさし出している絵である。それはケーテ・コルヴィッツ教授の連作木版画『戦争』の第一図であり、題は『犠牲』という。中国に最初に紹介された彼女の版画であった。」
 この一文に惹かれて、彼女の岩崎美術社発行の「版画集・愛と怒り」を購入した。我が家の書棚を探し回り、ようやく見つけた。本に納品書が入っていた。1971年7月7日に購入している。980円であった。魯迅がなぜこの一文を書いたのか。是非、読んでほしい。また、全集の月報(1984年11月)が付録としてあるが、第8巻には、映画監督の山田洋次が「阿Qとチャップリンとそして車寅次郎」という一文を寄せている。「大学一年の時、先輩に借りて読んだ”阿Q正伝”の印象の鮮やかさは、例えばチャップリンンの”街の灯”を観たあとの、口も聞けないような感動と共通している。」と書いている。